CAが「ブレーン」上で自社のクリエイティブ力を訴求する理由とは?

サイバーエージェント

インターネット広告事業本部 クリエイティブ・テクノロジー局
二宮功太氏

利用媒体:ブレーン

2015.11.20

インターネット広告代理店のリーディングカンパニーとして、「宣伝会議」や「ブレーン」にて様々な取り組みを行ってきたサイバーエージェント。今回は、インターネット広告事業本部 クリエイティブ・テクノロジー局の二宮功太氏に、これまでの活動を通しての宣伝会議への印象と今後の期待についてお話を伺いました。

【デジタルという強みを基軸に新たな広告を生み出す】

二宮様の所属されている、クリエイティブ・テクノロジー局についてお聞かせください。

サイバーエージェントと聞くと、Amebaやゲームをイメージされる方も多いと思いますが、元々サイバーエージェントは、1998年の創業以来インターネット広告代理事業を展開し、現在でも売上げの50%を占める主力事業です。市場のトレンドに合わせて臨機応変に部署をスクラップ&ビルドする形で広告代理事業が続いています。

一般的な部署である専門チームは、手法ごと(SEO、ソーシャルメディア、アドネットワークなど)に縦割りの組織となっていますが、私が所属するクリエイティブ・テクノロジー局はあらゆる手法をクライアントの課題に対してフルサービス・フルカスタマイズで対応する横断的な部署です。 サイバーエージェントの「デジタル」という強みを基軸にして、リアルイベントや紙メディア、OOHなどのアナログ手法と掛け合わせた時に、どんな新しい広告の形を生み出せるかに挑戦しています。

クリエイティブ・テクノロジー局として、今後どのような戦略をお考えですか。

クライアントの業種は多岐に渡りますが、ナショナルクライアントとはより広くご一緒したいと考えています。新規の企業様という意味でもそうですし、既にお付き合いしているクライアントであっても、扱えるブランドの拡大という点での可能性があると思っています。

以前は、企業の売上に直結するダイレクト領域はサイバーエージェント、ブランディング領域は他の代理店に、という使い分けが多くありました。

ただ、サイバーエージェントとしてダイレクト領域で成果を出していくと、クライアントの中での期待値が上がり、ブランディングも任せてみようという流れが増えています。

今後、大きな流れとしてデジタルシフトが進むのは間違いないので、そこに多面的に対応する部署としてしっかりと基盤を作っていきたいと思っています。

【クライアントに成果をアピールする場としての「ブレーン」】

クリエイティブ・テクノロジー局の戦略の中で、宣伝会議のリソースをどのように活用されていますか。

クライアントと話をする中で、「宣伝会議」や「ブレーン」に掲載された事例について話題に上がることが多く、実感値として、クライアントによく読まれている雑誌であることを感じます。 広告を発注する側のクライアントが直接見ている媒体というのは、なかなか見つけることが難しい中で、「宣伝会議」「ブレーン」は自分達の行った仕事をアピールできる場だと感じています。 私個人としても、広告という仕事に取組み始めてから、広告界の専門誌として「宣伝会議」「ブレーン」を読んでいますが、そうして読んでいくうちに「ここに載る仕事がしたい」と思い、掲載されることを夢のように考えて目指してきた部分があります。

そして出稿を考える際も、クライアントが納得していないような中途半端なプロジェクトでは出すことはできません。だからこそ、「ブレーン」に掲載できるような、クライアントの成果につながる事例を作ろうと考えていますし、その想いが現場のモチベーションにも繋がっていると感じます。

そして成果を掲載することで、読者であるクライアントへのアピールにもなり、結果としてビジネスに繋がるという良い連鎖が生まれるように思います。

記事への反響という点で、何か感じることはありますか。

クライアントや広告界の方からの反響はもちろんありますが、一番強く感じているのは採用面での反響です。ブレーンの記事は非常によく読んでいただいていて、「記事を読んで共感したので応募しました」という声をいただいたり、記事を読んだデザイナーの方がふさわしい方を紹介してくださったりと、ビジョンに賛同してくれる仲間を集めるという意味で非常に良い効果を発揮しているように思います。

【マーケティング戦略に繋がるクリエイティブを見せていく】

サイバーエージェントとして、今後力を入れていきたい分野などはありますか。

会社としてクリエイティブをより強くしようという動きが高まっています。 今までは、次々に出てくる新たな広告手法に対応する運営チームや制作チームが成果を出していました。

そして、シェアが高まってきている今、更なる競争力や付加価値を追求すると、“クリエイティブの強化”がとても重要です。

経営陣だけでなく現場レベルにおいても、「クリエイティブに強いサイバーエージェントであろう」という意識が社内にとても浸透しています。

特にクリエイティブ・テクノロジー局ではBtoBtoCのビジネスをしているので、結果としてコミュニケーションの相手は生活者です。だからこそ、部署としても生活者に受け入れられる広告クリエイティブにおいては更に上を目指したいと考えています。

クリエイティブを単に押しだすなら、他のメディアの活用も考えられると思いますが、その中で「ブレーン」はどう位置づけて考えていらっしゃいますか。

クリエイティブと言っても、広告はアートではありません。ビジネスの目的を達成するマーケティング戦略に繋がらなければ意味がありません。 マーケティングの専門誌である「宣伝会議」や「販促会議」と並列で出版されている「ブレーン」は、やはりマーケティングを含めた編集視点を持っていると思います。 実際に、クリエイティブの裏にあるマーケティングやビジネスが垣間見える記事が豊富だと感じていますので、その点が他誌との大きな違いだと感じています。 世に出ているクリエイティブの裏側にどんな背景や戦略があるのか、そしてどんなニーズに対して課題解決をしているかが誌面で見えてくることに、事例を出稿する側としても意義があると感じています。

今後宣伝会議に期待するソリューションはありますか。

若手をフィーチャーしていく機会をより多く作ってくれることを期待しています。 もちろん経歴も長い一流の方の考え方は面白いですし、勉強になりますが、「広告界の次の世代はどうなる!」という点に興味があります。若手の優秀な人間に光が当たる企画があると面白いんじゃないかという気がしています。

また、人材育成の面においても、教育講座をより多く活用できると考えています。広告市場的に一流と位置づけられている方々から盗める事は多いですし、盗んだものと自分たちの強みを掛け算するよい機会でもあります。また、市場的にみれば仲間であり、競合のライバルでもあり、協業するパートナーである外部の人達と時間を共にすることは重要だと考えています。そうした場として、今後教育講座もさらに活用していきたいです。

インタビュアーより

今回の取材では、サイバーエージェントの広告代理事業から見た宣伝会議のリソースについて、クライアントへのアプローチ・採用の視点からお話をしていただきました。宣伝会議としても、デジタルシフトがさらに進む中で、デジタルマーケティングやデジタル広告の発展に今後も寄与していきたいと改めて感じたインタビューでした。

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